かつてお世話になったあのアパートを思い出した。もう、何年前のことになるのだろう。そのアパートを選んだのは、それまで住んでいた家から近かったこと、そしてお値段が安いことが魅力だった。どのくらい近かったかと言うと、歩いて200m程度しか離れていなかったのである。お陰で引越しは殆ど自力で行い、業者を頼んでの引越し作業なんてのは、冷蔵庫などの大き目の物体に限定されたので、お値段的にも破格の安さで出来た。家賃は一ヶ月でン万円だったが、近隣の相場と比較しても、かなりリーズナブル。
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しかし、安いのにはそれなりの訳がある。昭和40年代築、木造モルタル2階建。壁の厚さは多分薄い。気にしなければ気にならないレベルだが、隣の音もそれなりに聞こえてしまう。そんな生活臭が妙にジャストフィットしてしまった。結局、私は住んだことになる。慣れてしまえば、それも都だ。時々給湯器が火を噴いて壊れたこともあるし、お風呂の釜が火を噴いて止まったこともあった。洗濯物干し竿の止め具が外れて、物干し竿が下に落下したこともあった。今となってはいい思いでになっている。