住宅を建設したり購入したりできるかどうかは今日、住宅価格に住宅取得能力が追いつくかどうかにかかっている。住宅取得能力は、預貯金等の自己資金(手持金)と現在および将来の所得を基礎とした資金調達能力とからなり、住宅金融は、その資金調達を担って住宅取得能力を高める役割を果たしている。わが国の住宅金融は、昭和三十年代半ばまでは、昭和二十五年に創立された住宅金融公庫の融資が唯一の制度だった。昭和三十年代半ばに至り、それまで産業金融優先だった民間金融機関が住宅ローンを制度化したが、当時は貸し出しよりも預金獲得の手段という性格が強かった。
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それが昭和三十年代末から民間設備投資が減少し、昭和四十年の不況を経てようやく、民間金融機関も新たな資金運用先として住宅金融に目を向け始めた。そのため、昭和四十二〜四十五年度間には年平均六・四%もの伸びを示し、昭和四十六年以降は安定的な資金運用先として位置づけられ、量的拡大と質的改善が図られてきた。