「物件概要」には、物件の所在地、規模、価格、交通の利便や環境に関する事項など、業界の自主ルール「不動産の表示に関する公正競争規約」で表示することを義務付けられた客観的な情報が詰まっている。高齢化社会に向けて、本や新聞の文字の大きさがどんどん大きく読みやすくなっていくのに、このとても重要な情報が凝縮された「物件概要」を記しか文字の大きさは限りなく小さいままだ。「不動産の表示に関する公正競争規約」の第8条(必要な表示事項)には、「見やすい場所に、見やすい大きさ、見やすい色彩の文字により、分かりやすい表現で明瞭に表示しなければならない」と定められているのに、なぜゴマ粒サイズの文字の表示が許されているのか?「同規約施行規則」に「原則として7ポイント以上の大きさの文字による表示」と定められているから、結果的に許容範囲の下限値である7ポイントサイズの文字が多用されているのだ。さらに「見やすい大きさの文字」とは、「文字の大きさのほか、文字数、レイアウト、書体、文字色、文字間隔、行間隔等を勘案して総合的に判断」されるという、なんとも曖昧なルールが補足されている。1行の長さを規定するルールがないので、1行が38mmというような、とんでもないチラシも出てくる。行が変わるたびに次の行頭を追う目線が定まらず、とっても読みにくい。ゴマ粒大の小さな文字が、読もうとする人の意欲をそぐほどにギッシリと詰まっている物件概要だが、「一生の買い物」なのだから、ここは我慢して、しっかり目を通そう。
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