価格調整には1、2年の時間が必要、といって価格を簡単に下げられる状態ではない。マンション分譲会社の多くは、2007年夏までのマンション分譲が好調な時期に多くのマンション開発用地を高値で取得している。その高値で取得した土地に、高騰後の高い建築費でマンションを建設しなければならないのだから、いくら分譲会社の利益や経費を削ったとしても、そうそう販売価格を下げられるものではない。本来なら、価格上昇前の2005年価格並みに引き下げれば年収倍率や返済負担率が下がって、購入意欲を喚起できるはずだが、そうはいかないのが現実なのである。取得した土地、いわゆる販売用不動産についてはほとんど銀行からの借入れで対応している。長く放置するほど金利負担がかさむわけで、一刻も早く事業化して販売したいのが本音だが、いま販売しても売れないのは目に見えている。無理に事業化すると、土地取得時の資金負担だけではなく、それに建設費の負担が加わり、いよいよ首が回らなくなる。体力のある大手不動産ならしばらく塩漬けにして、市場が動き出すのを待つという選択も可能だろうが、中堅以下の業者はそれができない。専業大手でも難しい面がある。このため、取得した用地を損切り覚悟で売却する、また、事業化に着手した物件を一棟そのまま売却する、事業化して建物が完成したものの売れ残っている物件を一括して売却するといった方策が考えられる。実際に資金繰りが困難になっているマンション分譲会社では、そうしたケースが続出しているが、買いたたかれるのは必至。一括売却の場合、想定販売価格の半値が相場といわれている。買い取った業者はそれを想定価格の8割程度で再販する。そうした再販業者からすれば、5割で買い取って8割で売るわけだから、3割の利益をあげることができる計算。強固な営業基盤、強力な営業部隊を持っている再販業者なら十分にメリットがあり、最近はそうしたリセール物件が急速に増加している。
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